不滅のユースティティア。
逆に月のように美しいのはルス先輩だ。
そんなにも輝く色を持っておいて、私をお姫さまだなんて……変なの。
「……ふっ」
決して馬鹿にするようなものじゃなくて。
優しさいっぱいに溢れたものだったから、笑ってもらえて嬉しいなんて感じてしまった。
「───それが僕のかぐや姫なんだよ」
レンズにポタポタと落ちる涙。
そこを伝って、見上げる彼の頬にも落ちた。
「魔法にいちばん大切なことは自信や誇りなんかじゃなく、信じる心と諦めない心だ」
明日の試験に落ちることなど、考えてもいない。
こんな落ちこぼれを喜ばせてしまう、物好きなひと。
「信じるほうは僕がやる。だから江架さえ諦めなければ、ぜったいできるよ」
思い出したように彼は、
「やっぱり眼鏡は大切。取っちゃうと可愛すぎるから」なんて付け足して、笑った。