ヒーローはキミだから
16.変化のきざし
「じゃ、放課後また図書室でね!」
結局、教室まで先輩に送ってもらっちゃった。
先輩に気づいたクラスの子たちが、そろって目を丸くしてる。
「今のひと、誰?」
「カッコいい! うちの学年じゃないよね?」
どよめきが起こるなか、
「ねねね、藤堂さん!」
クラスの子のひとりが、ちょっとワクワクした様子であたしに声をかけてきた。
「さっきいっしょにいたひとって彼氏?」
「え!? えっと……うん!」
「二組の内海くんとつき合ってるって聞いたけど――」
「ううん。大空は小学校からの友だちなんだ」
「そーなの? じゃあ、珠莉ちゃんたちが怒ってたのって、ただのかんちがいだったんだね」
よかった。クラスの子には分かってもらえた。
先輩が彼氏だってウソつくのは、正直心苦しいけど……。
結局、教室まで先輩に送ってもらっちゃった。
先輩に気づいたクラスの子たちが、そろって目を丸くしてる。
「今のひと、誰?」
「カッコいい! うちの学年じゃないよね?」
どよめきが起こるなか、
「ねねね、藤堂さん!」
クラスの子のひとりが、ちょっとワクワクした様子であたしに声をかけてきた。
「さっきいっしょにいたひとって彼氏?」
「え!? えっと……うん!」
「二組の内海くんとつき合ってるって聞いたけど――」
「ううん。大空は小学校からの友だちなんだ」
「そーなの? じゃあ、珠莉ちゃんたちが怒ってたのって、ただのかんちがいだったんだね」
よかった。クラスの子には分かってもらえた。
先輩が彼氏だってウソつくのは、正直心苦しいけど……。