ヒーローはキミだから
24.先輩の本心
「どうして? どうして、弓佳のためにそこまで……」
困惑している珠莉の顔を、先輩はしっかりと見すえて。
「オレが、弓佳ちゃんを好きだから」
えぇっ!?
先輩が、あたしのことを……?
ウソでしょう!?
あたしはドキドキとはやる胸をおさえながら、
「あ、あの先輩。もういいんです。彼氏のふりはしなくても――」
と、伝えたけれど、先輩はあたしの顔をじっと見つめたまま、
「ふりなんかじゃないよ。今までのオレの言葉は全部ほんとうのこと。オレはキミのことが好きだったんだ。図書室で出会うよりもずっと、ずーっと前からね♪」
と、唇をほころばせた。
どういうこと?
図書室で出会うよりもずっと、ずーっと前からって。
露原先輩は、昔からあたしのことを知ってたの?
珠莉は、不機嫌そうに腕を組みながら。
「どうして弓佳なんて好きなのか知らないけど、だまされないほうがいいですよ。弓佳は先輩にはいい顔してるけど、裏ではひきょうなことたくさんしてるんだから。そのうち先輩もきっとひどい目に――」
困惑している珠莉の顔を、先輩はしっかりと見すえて。
「オレが、弓佳ちゃんを好きだから」
えぇっ!?
先輩が、あたしのことを……?
ウソでしょう!?
あたしはドキドキとはやる胸をおさえながら、
「あ、あの先輩。もういいんです。彼氏のふりはしなくても――」
と、伝えたけれど、先輩はあたしの顔をじっと見つめたまま、
「ふりなんかじゃないよ。今までのオレの言葉は全部ほんとうのこと。オレはキミのことが好きだったんだ。図書室で出会うよりもずっと、ずーっと前からね♪」
と、唇をほころばせた。
どういうこと?
図書室で出会うよりもずっと、ずーっと前からって。
露原先輩は、昔からあたしのことを知ってたの?
珠莉は、不機嫌そうに腕を組みながら。
「どうして弓佳なんて好きなのか知らないけど、だまされないほうがいいですよ。弓佳は先輩にはいい顔してるけど、裏ではひきょうなことたくさんしてるんだから。そのうち先輩もきっとひどい目に――」