おばけなワタシとキラキラのきみ
わたしのひみつ
引退式の日の放課後も、先輩は閲覧室にやってきた。
最近はいつも部屋に入った瞬間にわたしに話しかけるのに、この日はなにかを考えるようにだまって席についた。
最近はえらぶ席も前より近かったのに、今日は前みたいにはなれてる。
「あ、あの、引退式のあいさつ……」
「えっ」
先輩は一瞬おどろいたような顔をした。
「宙先輩の文章って、よく考えたらはじめてだったので……言葉がきれいでステキでした」
「ああ、そっちか……」
先輩がつぶやいた。
「そっち?」
わたしの問いに、先輩はまた考えるようにだまった。
「空、あのさ」
「はい?」
「あのさ……」
先輩はまだ考えているようで、いつもよりも口ぶりが重い。
「生徒会長のあいさつ」
そこまで言われて一瞬で先輩が言葉につまった理由がわかって、全身がこわばった。
最近はいつも部屋に入った瞬間にわたしに話しかけるのに、この日はなにかを考えるようにだまって席についた。
最近はえらぶ席も前より近かったのに、今日は前みたいにはなれてる。
「あ、あの、引退式のあいさつ……」
「えっ」
先輩は一瞬おどろいたような顔をした。
「宙先輩の文章って、よく考えたらはじめてだったので……言葉がきれいでステキでした」
「ああ、そっちか……」
先輩がつぶやいた。
「そっち?」
わたしの問いに、先輩はまた考えるようにだまった。
「空、あのさ」
「はい?」
「あのさ……」
先輩はまだ考えているようで、いつもよりも口ぶりが重い。
「生徒会長のあいさつ」
そこまで言われて一瞬で先輩が言葉につまった理由がわかって、全身がこわばった。