おばけなワタシとキラキラのきみ
「それに、空だってかわいいと思うけど」
「え……」
こういうこともまっすぐこっちを見て言えちゃうんだ。
「わ、わたしのは、アユちゃんとちがって小動物とかペット的なかわいさってやつですよね」
そういうのならたまに言われることがある。
ちょっとドキッとしちゃったけど、ちゃんとわかってる。
「そんなことな——」
先輩が言いかけたところで、チャイムが鳴った。
今日もアユちゃんの日。
「わたし、そろそろ帰ります」
『空がつむいだ言葉は空のものだよ』
その日、先輩がくれた言葉がずっと耳からはなれなかった。
***
引退式から数日たって、ファンタジーじゃない小説に何を書くか、自分の書きたいものが少し見えてきた気がする。
なんとなくウキウキした気持ちで、中学の校舎に一つだけある自動販売機のボタンをおす。
「ほうじ茶ラテってうまいの?」
突然背後から声をかけられて、飛びはねそうなくらいビックリする。
じっさい少し飛びはねた気がする。
「え……」
こういうこともまっすぐこっちを見て言えちゃうんだ。
「わ、わたしのは、アユちゃんとちがって小動物とかペット的なかわいさってやつですよね」
そういうのならたまに言われることがある。
ちょっとドキッとしちゃったけど、ちゃんとわかってる。
「そんなことな——」
先輩が言いかけたところで、チャイムが鳴った。
今日もアユちゃんの日。
「わたし、そろそろ帰ります」
『空がつむいだ言葉は空のものだよ』
その日、先輩がくれた言葉がずっと耳からはなれなかった。
***
引退式から数日たって、ファンタジーじゃない小説に何を書くか、自分の書きたいものが少し見えてきた気がする。
なんとなくウキウキした気持ちで、中学の校舎に一つだけある自動販売機のボタンをおす。
「ほうじ茶ラテってうまいの?」
突然背後から声をかけられて、飛びはねそうなくらいビックリする。
じっさい少し飛びはねた気がする。