おばけなワタシとキラキラのきみ
『〝将来の夢〟っていうテーマなんだから、アユちゃんが自分で書いたほうがいいよ。……わたし、書きたくない』って、前の日にアユちゃんに言ったから。

『ふーん。空ちゃんはアユと友だちじゃなくなってもいいんだ』

あのときの冷たい目と声は、今でもはっきりおぼえてる。

このままだと休み時間も、移動教室も、遠足も、きっと六年生の修学旅行も、ぜんぶ独りぼっちだって想像したらこわかった。

『アユちゃん、ごめんね。作文書くよ』
そのたったひと言で、次の日からまたみんなが笑いかけてきた。

わたしのいる世界なんて、アユちゃんがぜんぶ支配してるんだって思い知った。

***

先輩と〝友だち〟なんてアユちゃんに知られたら、きっとまたあの日と同じことになる。
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