おばけなワタシとキラキラのきみ
「先輩は、運動部で、サッカー部の部長で、えっと……背だって高くて、かっこよくて、いつもみんなに注目されてて……」
うまく言えない。

「なんていうか、先輩はアユちゃんみたいだから。わたしみたいな、こんな髪の長いおばけみたいな地味なチビが、理由もなく一緒にいたらみんな変に思います」

先輩はしばらく無言になったと思ったら、イラっとしたしぐさで自分の髪をかき上げてぐしゃぐしゃにした。

「なんだよそれ」
先輩がつぶやいた。

「空にとって、友だちって何?」

「え……」

「入ってる部活とか、見た目とか、まわりの評価で上下があんの?」
「えっと……」

少なくとも、アユちゃんはわたしよりも上だと思う。

「その考え方の方がよっぽど変だし、キラキラしてるっていうならさ——」
先輩がまた、わたしを見た。

「俺には空のほうがキラキラして見える」

先輩がわたしをジッと見つめる。
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