おばけなワタシとキラキラのきみ
『〝会長賞 拝島空〟ふーん』

そう読み上げた声は、どこかつまらなそうな冷たいものだった。

『ねえ、空ちゃんて、本当に表彰されてうれしかった?』
声と同じくらい冷たい目でわたしを見たアユちゃんが言った言葉のイミが全然わからなかった。

『だって空ちゃんて目立つのきらいでしょ? ステージでもキンチョーしちゃってて、見てるアユがハラハラしちゃったもん』

たしかに、全校生徒の前で表彰されるなんてはじめてで、体育館のステージに立ったわたしの足はふるえていた。

『キンチョーしたでしょ?』
『う、うん……』
『本当はステージになんて立ちたくなかったんじゃない?』
『え? えっと……』

『空ちゃんは表彰なんてされたくないはずだよ』

決めつけるみたいに言うアユちゃんがなんだか怖かったけど、だんだんアユちゃんの言うとおりのような気がしてきた。
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