おばけなワタシとキラキラのきみ

きみのきらきら

コンテストのページにはもう結果がのっていたから、もしかしたら先輩ももう見てくれたかもしれない。

【大賞 雨音『きらきらのきみ』】

零時ピッタリに更新されたそのページを見たら、本当は飛びはねるくらいうれしい気持ちになるはずだった。
だけど、アユちゃんに知られてしまっているからか、見るとユウウツな気分になった。

ことわっても、アユちゃんはあきらめてくれなかった。
絶望するってこういう気持ちなんだ。

「雨音なんてペンネーム、なんかジメジメして暗いから、デビューする前に変えようよ。もっとアユに似合う感じのかわいいやつ」

アユちゃんは、わたしがずっと大事にしてきたものを、こうやってカンタンにゴミ箱に捨てるみたいにとり上げる。

きっと小説もあらすじくらいしか読んでないんだろうな。


表彰なんてされたくないし、アユちゃんといっしょにデビューするなんてイヤでたまらないけど……こんな大ごとになってしまったら、もうことわれない。

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