初恋リメイク!
「ねえ。どうして俺がこんな格好をしてるかわかる?」
匠先輩は面白がって私に尋ねた。
「スカートが好きだから……ですか?」
「ぶぶー!半分正解、半分はずれ!」
匠先輩はしてやったりと、ニヤッと口角を上げて笑った。
「実は俺、元々キッズモデルをやってたんだ」
「キッズモデル?」
「そう!洋服着せてもらって、写真撮ったり、CMに出たりして。これでも売れっ子だったんだよ?」
只者ではないと常々思っていたが、本当に普通の人ではなかったみたい。
性別を超えた可愛さと抜群のスタイルも、モデルをしていたことを聞くと納得できた。
「でもね、仕事が順調だったのは小学校の高学年まで。身長が伸びなくなってからは、徐々に仕事が減ってさ……。プライドもズタズタになって、完全に自信喪失してた。そんな時に葵に助けられたんだよ」
匠先輩は当時のことを思い出したのかクスクスと笑いだした。