初恋リメイク!
(よく考えたらこの採寸表、葵先輩も見るんだよな……)
服を作るのだから当然といえば当然だけれど、やはり気になってしまう。
採寸表をジイっと眺めていると、映奈先輩と目が合った。
「大丈夫だよ。葵くんも匠くんも、絶対にからかったりしないから」
映奈先輩は私が何を考えていたのかお見通しだった。
「映奈先輩は匠先輩と幼なじみなんですよね?」
「うん、そうだよ。葵くんと知り合ったのは二人が学園に入学するちょっと前だったかな?まさか、あの二人が女の子を連れてくるなんて思わなかったな~。いっつも男二人で楽しそうにしてたのに。成長した証ってことかな?」
映奈先輩はどこか寂しそうに微笑んだ。弟のように見守っていた二人の成長が嬉しくもあり、寂しくもあったのだろう。
「はい。採寸終わり!」
採寸表をすべて埋め終え、ようやくミッション終了!
シャツを元通りに着ると、肩にポンと手を置かれた。
「大丈夫!葵くんなら晶ちゃんに似合う素敵な服を作ってくれるよ!期待してよーね!」
映奈先輩はウシシと歯を出して笑ったのだった。