白い空をまた君と見たくて

「あ…えっと…はい、僕もやってました、いやでも、僕は！その…」
どちらともつかないような答えをずっと言う彼、升田(しょうた) 和真(かずま)の声が、空気に溶ける。

「…いいよ、あんたは巻き込まれたんだね。じゃあ、栗はこれ、積極的に書いてた？」
「っ…」

私の問いに対し黙り込む升田を見て、あれは見間違いじゃないと確信する。


ーーーそう、私が教室の外から見てしまったのは、升田と栗ちゃんが悪口を書き連ねているところだったのだ。

「なんで…栗、なんでなの？」
私の顔はきっと、すごく歪んでいることだろう。

そんな私を見て、栗はため息をついた。