白い空をまた君と見たくて
戦いの始まり

あきらめ

『あぁ、そういえば言い忘れてたけど』

下校前、高畑と永嶋に言われた。

『先生にチクっても、あんた劣等生だから無駄だし』
『チクった瞬間、アンタの先輩、職場体験の時のアンタと同じ目見るよー?』

…目の前が暗くなった。
職場体験の時の恐怖を、今だ私は忘れていない。
そしてそれを知っているのは、いじめてきたこいつらと、私と、はるちゃんだけ。


なんでよ。
なんでなのよ…
私が何をしたっていうの。

コスメが欲しいとわがままを言ったこともない。
人の成績が羨ましいから提出物をパクったなんてこともない。

神様、もし本当にいるならば
私は前世でどれだけ悪いことをしたというのか、教えてください…

< 39 / 73 >

この作品をシェア

pagetop