白い空をまた君と見たくて

ーーーガズッ!!!
机に何かが強く当たる音と共に、私の中指に痛みが走った。

「ーーーーーっぁ!!!」

声にならない悲鳴が、食いしばった歯の奥から漏れる。

「あーっ、ごめんねぇ!シャーペン当たっちゃったぁ!w」

そう言って彼女は笑う。
とても楽しそうに笑う。

なにあれ。またやってんの?どうせ劣等生だからいいんじゃない?
影も一緒に笑う。

彼女の邪気に歪んだ顔とクラスメートの嘲笑が黒く重く、私の心を満たしていった。
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