白い空をまた君と見たくて
ぐちゃぐちゃとした思いを言い切ると、私の呼吸はすぐ苦しくなった。
肩で息をする私の目を、先生は、ずっと見ていた。


「…その人は、きっと、貴方にとって大切な人なのですね」


たった一言、私の耳に、言葉が届く。
その言葉は、どんな言葉よりも、どんな多くの知ったかぶった教師どもの言葉よりも、私の耳に染みた。
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