ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
自分の荷物を梱包するとたったこれだけの荷物になるのだということがわかって、なんだか脱力する気持ちになってその場に座り込んでしまった。

「本棚はこの部屋にあるやつを使え。そっちの方が色合いが統一されるから」
部屋には白いテーブルに白い本棚に広いベッドが置かれている。

自分の部屋じゃなくても色は統一しておきたい人らしいということがわかる。
日奈子も白色は嫌いじゃないからそこに文句はなかった。

「どうした?」
黙り込んだままの日奈子に光が問いかける。

日奈子は力なく笑った。
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