ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
一見華やかだけど、不意に日奈子の前で見せる疲れた顔や、ため息。
それらが気になってしかたなくて、余計に離れられなくなってしまったのは事実だ。

って、またカズのこと考えてるし!
慌てて思考を目の前へ戻す。

「利用するって、どうやって?」
質問すると、光は返事をする変わりにパソコンのキーボードを叩き始めた。

「まず、ヒナには両親がいない。施設育ちだ」
「えぇ!?」

「施設では先輩にイジメられいて、靴を隠されたり、なにかの当番を押し付けられたりする」
「嘘!?」

「施設を出たヒナは就職するけれど、そこでも施設育ちということがネックになってイジメられて、退社する」
「ヒドイ!」
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