ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
「でもっ……!」
日奈子はお守りの袋をギュッと握りしめる。

きっとこの自信は長くは続かない。
今のタイミングを逃せばステップアップのチャンスを逃してしまうことになる。

だけどそれをどう伝えればいいかわからない。
日奈子の自信なんて信用に値するものでもないだろうし。

考え込んでしまった日奈子を見て光が盛大なため息を吐き出した。
「まぁ、それくらいの向上心があった方がこっちとしてはありがたいか」

「え?」
「明日、短時間だけ客についてみるか。他の嬢のヘルプとして」

ヘルプは本命の嬢の横についている、いわば盛り上げ役とか脇役だ。
それでも日奈子の顔がパッと輝いた。

「本当に!?」
「あぁ、だけどヘマしたらすぐに掃除に戻ってもらう」
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