ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
☆☆☆

化粧を落として、ついでにシャワーを浴びた日奈子はパジャmに着替えてリビングのソファに座っていた。
光が入れてくれたシャンパンは渋みが少なくて甘くて美味しい。

ホッと息を吐き出すと、ようやく1日の疲れが体から抜け出ていくような気がする。
「キャストである嬢は、店の顔だ」

シャンパン片手に光が言う。
「お前たちの一挙一動、すべてお客さんに見られていると思え」

日奈子は背筋を伸ばした。
ここにお客さんの姿はないけれど、光にそう言われるとなんだか意識してしまう。

「ノアールは高級キャバクラ店だ。他の店とは一線を画していないといけない。嬢の見た目はもちろんのこと、ボーイの見た目や立ち振舞にも気をつけてる」

「はい……」
日奈子は思わず敬語になって頷いた。
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