ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
☆☆☆

ヒナはお店が開店する前に光の姿を探し始めたけれど、店内のどこにもいないことに気がついた。
休憩室にも事務室にもいない。

ぞろぞろと嬢たちが出勤してきたもまだ見つからなくて焦り出したとき、店の裏口が開いて光がボーイと共に戻ってきた。
買い出しをしてきたようで、両手いっぱいに買い物袋を持っている。

ヒナはすぐに光にかけよった。
「マキさんから聞いたんだけど、私今日席につくの?」

光はカウンター内へと移動しながら「あぁ、頼む」と短く答えた。
「そんなこと急に言われても無理だよ! 相手は前回と同じ人なんでしょう?」

「そうか、それならお前はなにをする気だ?」
そう聞かれてヒナは「え?」と聞き返した。

そんなのいつもどおり案内とお見送りと店内掃除じゃないか。
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