ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
そう言われてしまえば返す言葉がなかった。
「でも今は違う。俺が見込んだ通りの上玉だ」

上玉。
その響きに頭がクラクラしてきてしまいそうだ。

そんな風に褒められたことは今までなかった。
「嬢たちと一緒にいることで自然と美意識が高くなってるんだろうな。化粧も上達しているし」

「そ、そうなんだ」
でも、それとベタベタくっつくのとなんの関係があるんだろう。

「ひとつは虫よけ」
光が短く言って日奈子の体を引き寄せた。

日奈子に視線を向けていた男たちがスッと視線をそらすのがわかる。
「それに、ここまで綺麗になったのに店をやめられちゃ困るからだ」
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