ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
☆☆☆

それから本当に内科の医師が日奈子を診察するために家を訪れた。
幸いただの風邪だったけれど、今日1日はゆっくりすることを余儀なくされた。

せっかく嬢として調子に乗ってきた頃だったのにと、日奈子はがっかりしてしまう。
マキに忠告されたときに素直に休んでいればこんなことにはならなかったのかもしれない。

体調管理できない嬢なんて、光からしてもお荷物なだけだろう。
体調が悪いせいで気分はどんどん落ち込んでいく。

このままじゃダメだ。
少し寝て、早く元気にならくちゃ……。

日奈子が次に目を覚ましたのは部屋のノック音が聞こえてきたからだった。
ウトウトとまどろむ中目を開けると、目の前に光の顔があって思わず悲鳴をあげそうになった。

「お粥を作った、食べられるか?」
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