ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
☆☆☆

寒空の下に立っていた日奈子は熱いお湯に肩までつかって体を温めていた。
光がお風呂を準備してくれていたのだ。

「全くお前はなにを考えてるんだ。仮にでもナンバーワンになったノワールのキャバクラ嬢なんだぞ」
お風呂から出たらさっそく説教が待っていた。

日奈子はうなだれながらも「そんな肩書よりも私がほしいのは……」と、恨みがましく光を見つめる。
そもそも光が思わせぶりな態度ばかり取らなければ日奈子だって勘違いしなかったんだ。

そう思うと素直に謝ることはできなかった。
すると光はまたため息をはいて「恋愛禁止とは言ったけれど、恋愛するなら責任を持って本気でしろと説明したはずだ」と言葉を続けた。

「え? そうだったっけ?」
「やっぱり、なにもかも忘れてるのか『店内は恋愛禁止だ。もし恋愛をするのであれば相手のことを本気で思え』俺はそう説明したんだ」
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