ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
やさしく横たえられて見上げてみると、なにかつらそうな表情をした光と視線がぶつかった。
「立ちんぼをしているときからお前のことをほっとけないと思った。他の嬢たちのときとは違う。絶対に助けたいと思ってた」

「そう……なんだ」
心臓がドキドキして呼吸も荒くなってくる。

至近距離で見つめられて思わず顔がカッと熱くなる。
「一緒に暮らしている中でお前はどんどん綺麗になっていった。他の男に取られるんじゃにないかって心配で心配で……」

光が日奈子の首筋に顔を埋める。
お風呂に入っておいてよかったと、妙なところで安心した。

「それでも自分で決めた恋愛禁止を安易に破ることもできなくて、苦しかったんだ」
そんな風に思っていたなんて知らなかった。
「一緒に暮らしているのになにもできないのがどれだけ辛かったか……」
< 250 / 264 >

この作品をシェア

pagetop