ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
高級プレゼントへの感謝のメッセージは未だに来ていない。
それがすべての答えだった。

許さない……。
空虚だった日奈子の目に炎が宿った。

そこにはいない相手をジッと睨みつけ、目がつり上がっていく。
許さない。

私の人生を壊しておいて、今度は他の女に貢がせようとしてるなんて!!
「絶対に許さない!!」

日奈子は叫び、毛布を蹴散らすようにして立ち上がると台所へ向かった。
包丁を握りしめて大股で玄関へ向かう。

外は冬の寒さに包まれていたけれど、上着なんて必要ないくらいに日奈子の体は怒りで燃えていた。
会社内での交友関係を失った。

上司との信頼関係も失った。
幼い頃からの貯金も失った。
仕事も失った。
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