ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。
それほどヒドイ顔色をしているだろうかと、ヒナは自分の頬を両手で包み込んだ。
その時に頬骨が手のひらに触れて一瞬ビクリとする。

頬骨が浮き出てきていることには気がついていたけれど、実際に自分の指先で触れてみると、なるほどヒドイかもしれないと理解できる。

「なにか食べようかな。この辺に食べ物屋さんとかってある? コンビニでもいいんだけど」
自分の口から『コンビニ』という単語が出てきたことに自分自身が驚く。

今までなら少しでも節約するために安いスーパーを選んでいたからだ。
「連れて行ってやる。ついてこい」

光に言われてヒナは立ち上がったのだった。
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