ホストに恋して破滅した私ですが、高級キャバ嬢になってイケメンオーナーから愛されています。

一緒に暮らす

久しぶりにまともな食事をしてきたヒナは少しだけ顔色がよくなっていた。
やっぱり食べ物は偉大なのだとわかる。

「ヒナちゃん、ちょっとだけ元気になったみたいね」
ずっとお客さんにつきっきりのマキがトイレに立ったとき、そう声をかけられた。

「はい。ありがとうございます」
「元気がでたなら、時折店内が汚れていないかチェックして回ってくれない？　その時にお客さんとすれ違ったら、丁寧に挨拶すること」

「はい！」
ヒナは仕事を与えられたことが嬉しいかのように微笑んで、さっそく店内を歩き始めたのだった。