財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す
私も彼のタイを緩め、背広を脱がす。Yシャツのボタンに手をかけた。彼はそれを嬉しそうに見ている。
スラックスになった彼は下着姿の私を抱き上げてベッドへ向かった。そして、全て取り払った。
「ああ、綺麗だ……菜々……」
「大好き、崇さん……」
「愛してる、菜々」
「あ、もっと……キスして……」
そう言うと、彼は私の唇を優しく塞いだ。
* * * *
翌朝。
お風呂に入り、出てきたところで彼の話し声がした。相手は辰巳さん?電話だ。
「ああ、そうか。一昨日の様子だとそうだろうな。父さんには俺からも話してみるが、解雇しないと見せしめにならない。もちろん秘書課以外には内密にだ。ああ、清家にも知られているからな。けじめは必要だ」