財閥御曹司は左遷された彼女を秘めた愛で取り戻す
間引き
「あ、もうだめ……いい加減に……」
「……菜々……」
「……ん……んっ……」
私が彼のキスに弱いことを知られている。
もう日が高いのはわかっているのに、ベッドから起きようとすると覆い被さってきてキスをするのだ。
そうすると、私の身体の力が抜けてしまう。ダメだ。菜々、しっかりしろ。今日こそはと思っていたのに……。ああ、煩悩に弱い私……。
彼の胸を押し返し、今度こそと身体を起こした。横で彼がびっくりしている。
「どうした菜々?」
「ど、どうしたじゃないです!もう時間を見て!どうして昼過ぎなの?」