縁結び−変わる勇気をくれた君と、秋の風―
「本物の座敷童子に会えたかと思ったのになぁ。」
「座敷童子って、おばけだよ?怖くない?」
「全然?もうすぐハロウィンだし、むしろ会えるんならお菓子あげて、仲良くなろうかなと思ってたくらい!」
「は、はぁ…」
──イケメンなのに、なんか天然?それとも人懐っこいだけ?
憧子があまり解せない雰囲気を醸し出していると、彼が憧子を見て満面の笑みで言った。
「それにしてもすげーな!キミ。」
「なんですか?座敷童子に似てるからすごいって?」
「なんでそんな自虐的なの?笑 俺がすごいって言ったの、この字だよ!」
「うん、字面が座敷童子を掠めてるってすごいよね。」
「そっち!?違う違う!ハイ、またハズレー!」
「は、ハズレ…?」
あははっと笑いながら話す彼についていけず、憧子は頭の上に『?』マークをたくさん浮かべた。
すると。