どんな世界でも君と。
ニシキさん……?



「トラップが怖くて近づけねぇのなら
俺らの出番だろ」



「ニシキさん!!」


「クハッんな顔すんなって
見てみろ。
キタミの体力。半分になったぞ」



あんなに体がボロボロなのに
まだ半分……。



「クソ……死ねぇ!!!
お前らみたいに!!
群れにならなきゃ何も出来ねぇやつに


ぜってぇ負けねぇ」



キタミは
口から血を流しながらそう言った。



私は……
あぁ、この人は



人を憎んで、
世界を憎んで……


自分を憎んで……



だから
殺人鬼となってしまったんだ。



そう思った。


いつも仲間外れで、
いつも虐められて……


味方がいなかったんだ……
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