どんな世界でも君と。
元の世界には
希望も、夢も何も無かった。


ここにいられるなら私は必要とされる。


だから残るべきなんだろうけど


私は…………。


「私はこんな世界に残っていたくない。」



「どうしてだい?」


私たちは斬り合いをしながら
会話をする。



「あなたは言ったじゃない。


この世界が退屈だと。」




「そうだね……それに窮屈だ。」



「私はそんな生活
耐えられない。」



カキンカキンと
金属が擦り合う音が鳴り響く。



「いいねぇミヤビ……


君とはずっと闘ってみたかったんだ。」



「それはどうも。」



私はそう言って
空に舞う。



人相手に
空舞をするのは初めてだ。
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