どんな世界でも君と。
私は目を疑った。
ゆっくりと彼の元へと向かう。



泣きながらゆっくりと……。



「最後にそんな告白……聞きたくなかったよ……」



「…………お前は……生きろ…………」




そういってオダギリさんは静かに目を閉じた。



「イヤァアアッ」



死んで欲しくない人。
死んで欲しくなかった人。




私がずっとずっと
探していた人。



【俺は君の兄だ】



オダギリさんは
最後に衝撃の事実を告げたんだ。



5歳の頃親が離婚して
別々になった兄。



ずっと行方を探していた。
こんな所で、



巡り会うなんて……



最悪の運命だね。
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