どんな世界でも君と。
この人に抱きしめられるのは
心地がいい。


「行こっか」


彼は私の手を握り
大浴場へと向かう、


「じゃあまた後でね。
もし先に上がったら、そこで休んでて。
ニシキが来ても相手にしちゃダメだよ」



レンはそういった。
ほんとに心配性なんだから。



私はそう思いながら
女湯の方へと向かった。



「お風呂久々だなー♪」



私は鼻歌を歌いながら
浴場へと入っていく。



「ひろーーい!」


私は体も頭もぱぱっと洗い、
髪を上にお団子にして
湯船に浸かった。



気持ちいい。
ずっと部屋にあるシャワーだけだったから。



私は自分の腕を眺めた。



「……。傷残っちゃったな。」



こちらの世界に来る前日、
私は生きてる意味もわからず
モヤモヤして



りすかをしたんだ。
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