苦い初恋が甘い初恋に
でも、斎藤くんは学年1の人気者。
それをよく思わない女子がたくさんいた。

「ねぇ、あんたさぁ、ブスなんだから
斎藤くんに近づくのやめてくれない?」
とか
「うざいんだって。」
とか
「あんたなんかを、斎藤くんが好きなわけないでしょ」
などと、直接言われることが度々あった。

『いやいや、知ってるわ。
私、振られてるんやて。』
イラついた私は、
「あーはいはい。わかった。
ってか私振られてるんだけど。」
って言った。

「えっ?そうなの?
でも、とりあえず周りをうろつくのはやめてよね。目障り。」
そんな酷いことを
よく言えるよなって思ったけど、
「あーはいはい。」
そう言ってやり過ごしていた。
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