苦い初恋が甘い初恋に
ラーメンを食べたあと、
懐かしの母校に向かった。

「久しぶりに来た。
あんまり変わってないね。」
私と斎藤くんは車を降りて
グラウンドを歩いた。
「そうだね。」

私がブランコに座り揺ら揺ら動かしていると、
「あのさぁ、」
と斎藤くんが話し出した。

「今更だけど、中2のときごめん。
あのときのこと、
心菜は絶対忘れることできないよな。
俺も心菜を傷つけた。
あんな手紙どうでも良かったのに、
周りに合わせてしまって避けてしまった。」
斎藤くんは真剣に話してくれた。

「え?10年も前のことだよ?覚えてるの?」
私は斎藤くんが、覚えていたことに驚いた。

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