高遠先生は風紀を乱せない~アイドル教師の恋の罠~
バレてないよね?
大丈夫だよね?
今まで6年間、ずっと隠し通してきた気持ちが
こんな簡単に、しかも酔った勢いで溢れ出すなんて。
・・・・・本当に危なかった。
独りでに公開告白したような気持ちになって
恥ずかしくて席を立ったのはいいけど
・・・・戻りづらいな。
とりあえずトイレに行こう。
お冷ももらって、少し冷静になろう。
「 ・・・はぁ 」
本当に苦手だ。
フラフラとトイレへ向かいながら何度目か分からないため息がこぼれる。
私にはこういう所は向いてないって分かってるのに
なんで宮間先生の押しに負けちゃうかなぁ・・・
トイレのドアに手をかけて、開けようと手に力を込めた瞬間、
ふわっと私の手の上から大きな手が覆いかぶさった。
「 ────そこ、男性用ですよ 」
「 え・・・・・あっ!??!?すいませ 」
ん・・・・・と勢いよく振り向いた私は驚いて固まってしまう。