憧れの街で凄腕脳外科医の契約妻になりました。


 ビジネスエリアにあるテラス付きのラグジュアリーホテルは、一度は泊まってみたいホテルとして知られている。あんな有名なホテルに住んでいるだなんて……さすがは羽倉先生だ。

 羽倉さんが泊まっていると言われるラグジュアリーホテルへと到着した。

 外観は真っ白でとても大きく、高級感が漂っている。最上階はスイートルームで知られており、よく映画やドラマなどでも使われていると有名だ。

「降りようか」

 羽倉先生は駐車場に車を止め、シートベルトを外した。

「あ、あの、本当にいいんですか?」

「もちろん。元々俺が借りてる部屋は複数で泊まる部屋を貸し出してもらってるから。下のフロントでもう一人部屋に入ることさえ言えばいいよ。現に柳先生も俺の部屋に一時期居座ってたしね」

 「だから気にしないで」と言われ、ゆっくりと頷く。

 柳先生は男だからいいけど、私は一応女なのに。

 いくら羽倉先生が気にしないといっても私が気にしてしまう。


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