憧れの街で凄腕脳外科医の契約妻になりました。


 ベリが丘ホテルと書かれた看板を目に、スーツケースを引きホテルを前にすると、一階のエントランスから二重の自動ドアを抜け、中へ入る。煌びやかな内装に言葉を失った。天井には豪華なシャンデリアが備え付けられている。

 フロントも広く、受付にはたくさんの女性、男性スタッフが私たちにお辞儀をした。慌ててお辞儀をし返すと、フロントのお姉さんが私達に近寄ってきた。

「羽倉様、お帰りなさいませ」

「同室したい方が一人いるんだけど大丈夫かな?」

「はい、もちろんです。同室される方のお名前とご住所を用紙に記入していただいてもよろしいですか?」

 私が持っていたスーツケースと羽倉先生が持っていたバッグを手に取り「お部屋までお運び致します」と、荷物を受け取ってくれた。私の名前と住所を記載し終えると、奥にアロマやアメニティが飾ってある。

「お部屋に置かせていただいているもので、気に入ったものがございましたらこちらで購入いただけます」

 と説明してくれた。

 フロント横のエレベーターへと通された。エレベーター内にも光り輝くシャンデリアが内装されており、一面外が見える仕様となっていて、ラグジュアリーな景色を楽しむことができる。

 二階はホテルのラウンジとなっていて、椅子やテーブルなどが数多くあり、くつろげるスペースとなっていた。


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