憧れの街で凄腕脳外科医の契約妻になりました。


 ロビーラウンジはとても広く、レストランも配置されており、輝かしい螺旋階段を登るとさっそく高級な日本料理店が視界に入った。その他、イタリアンのレストランなど、様々なレストランが幾つもある。

 レセプションの更に奥は宴会会場にもなっていた。

 通路は至るところに煌びやかなオブジェやアート作品が幾つも飾ってあり、内装は開放的な空間になっているために、とても落ち着ける、癒しの空間だ。

 二階から客室に続くエレベーターがあり、エレベーターの中へ入ると形が違うシャンデリアが吊り下げられていた。

 テレビでは見れなかった細かいところまで見ることができて、それだけでここに来てよかったなと思えた。

 羽倉先生の部屋があるという、ホテル上階のスイートルームの客室フロアへとやってきた。

 ここに泊まるだけでも結構な金額になりそうなのに、常にスイートルームに泊まっているだなんて、月に支払う金額はいくらになるのだろう。そんなことを考えていると、

「亜矢ちゃん、今、一泊いくらするんだろう? って思ってたでしょ」

 と、羽倉先生が私の心の中を読んできた。


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