仮定法過去の恋〈下〉
もう長くはない舞子さんが居るところは病院のような所を想像していた。
だけど、それは違っていた。
玄関は木のドアで出来ていて、フローリングはピカピカしていて、病院のような消毒の匂いもしなかった。
「陽菜ちゃん今日も来たの。えらいわ」
顔なじみになった職員さんに声をかけられた。
「はい、今日は急に従兄弟が来たので一緒に面会してもいいですか」
「本当は舞子さんの娘さんから申請が必要なんだけれど……」
他人の俺は入れないから、従兄弟として面会を申し込もうというのが陽菜の提案だった。
「どうしても今日合わせてあげないと帰っちゃうんです」
「ちょっと、上の人に聞いてみるね」
だけど、それは違っていた。
玄関は木のドアで出来ていて、フローリングはピカピカしていて、病院のような消毒の匂いもしなかった。
「陽菜ちゃん今日も来たの。えらいわ」
顔なじみになった職員さんに声をかけられた。
「はい、今日は急に従兄弟が来たので一緒に面会してもいいですか」
「本当は舞子さんの娘さんから申請が必要なんだけれど……」
他人の俺は入れないから、従兄弟として面会を申し込もうというのが陽菜の提案だった。
「どうしても今日合わせてあげないと帰っちゃうんです」
「ちょっと、上の人に聞いてみるね」