【短編】クールな幼なじみと紡ぐロマン
***
月曜日、朝教室に入った途端美乃梨ちゃんたちが私を見てヒソヒソ話しはじめる。
「莉緒ちゃん、書くのやめたかな?」
「えー? でもあの作品なんか直してたみたいだよ?」
「うっそ、ホント? 直したところでたかが知れてるのに?」
ヒソヒソ声なのにしっかり私に聞こえるように言ってるからたちが悪いと思う。
くやしいけど、全くの間違いでもないから言い返せない。
机の上でギュッと拳をにぎっていると、「おっはよー」って明るい声がかけられた。
「あ、紗香。おはよう」
紗香は学校で一番仲の良い友だち。
バレー部に入ってて、いつも元気いっぱいなんだ。
紗香といると私も明るい気持ちになれるから、とっても大好きな友だち。
今もその笑顔でくやしい気持ちを吹き飛ばしてくれた。
「どうしたの? ちょっと暗い顔してなかった?」
「あ、いや……ちょっと小説のことでね」
せっかく紗香のおかげで気持ちが明るくなったから、くわしい話まではしたくない。
「ふーん……まあ、マンガですら読むと眠くなっちゃう私にとっては小説読めるってだけですごいと思うけど」
「私からしたら紗香みたいに運動出来る方がすごいと思うよ?」
「そうかな?」
コテン、と首をかしげた紗香のポニーテールがゆれる。
正反対みたいな私たちだけど、なぜか気が合うんだよね。
たぶん、お互いがお互いのことすごいってリスペクト出来るからなんだろうけど。
月曜日、朝教室に入った途端美乃梨ちゃんたちが私を見てヒソヒソ話しはじめる。
「莉緒ちゃん、書くのやめたかな?」
「えー? でもあの作品なんか直してたみたいだよ?」
「うっそ、ホント? 直したところでたかが知れてるのに?」
ヒソヒソ声なのにしっかり私に聞こえるように言ってるからたちが悪いと思う。
くやしいけど、全くの間違いでもないから言い返せない。
机の上でギュッと拳をにぎっていると、「おっはよー」って明るい声がかけられた。
「あ、紗香。おはよう」
紗香は学校で一番仲の良い友だち。
バレー部に入ってて、いつも元気いっぱいなんだ。
紗香といると私も明るい気持ちになれるから、とっても大好きな友だち。
今もその笑顔でくやしい気持ちを吹き飛ばしてくれた。
「どうしたの? ちょっと暗い顔してなかった?」
「あ、いや……ちょっと小説のことでね」
せっかく紗香のおかげで気持ちが明るくなったから、くわしい話まではしたくない。
「ふーん……まあ、マンガですら読むと眠くなっちゃう私にとっては小説読めるってだけですごいと思うけど」
「私からしたら紗香みたいに運動出来る方がすごいと思うよ?」
「そうかな?」
コテン、と首をかしげた紗香のポニーテールがゆれる。
正反対みたいな私たちだけど、なぜか気が合うんだよね。
たぶん、お互いがお互いのことすごいってリスペクト出来るからなんだろうけど。