初めてを捧げたのは、人気俳優になった初恋の人でした
31 芸能人の恋人
「け、結婚?えっと……結婚ってその籍をいれるとかそういう……」
湊の口から出た「結婚」という2文字を理解するのに、紫遥が時間を要してしまうのも仕方のないことだ。
自分たちは付き合ってもいないし、記憶が正しければ好きだと言い合った覚えもない。それなのに、突然「結婚」だなんて。紫遥は目を白黒させた。
「はい。その結婚で間違いないです」
「……本気で言ってるの?」
「ダメですか?」
「いや、ダメっていうか、そもそも私たち付き合ってもないし、それに……」
「けど、キスもしたしセックスもしました。それは先輩が、俺のこと"特別"だと思ってくれてるからですよね?」
「それは……!」
改めて言葉にされると、恥ずかしくて思わず顔をそらした。しかし、湊の言っていることは否定しようのない事実だ。紫遥が湊にキスをしたのは、そして湊に初めてを捧げたのは、いつだって湊が特別な存在だからだった。
すると、湊がすっと立ち上がり、羞恥心で思わず後ずさった紫遥の腰をぐいと自分の方に近づけた。
「……っ!」
湊の口から出た「結婚」という2文字を理解するのに、紫遥が時間を要してしまうのも仕方のないことだ。
自分たちは付き合ってもいないし、記憶が正しければ好きだと言い合った覚えもない。それなのに、突然「結婚」だなんて。紫遥は目を白黒させた。
「はい。その結婚で間違いないです」
「……本気で言ってるの?」
「ダメですか?」
「いや、ダメっていうか、そもそも私たち付き合ってもないし、それに……」
「けど、キスもしたしセックスもしました。それは先輩が、俺のこと"特別"だと思ってくれてるからですよね?」
「それは……!」
改めて言葉にされると、恥ずかしくて思わず顔をそらした。しかし、湊の言っていることは否定しようのない事実だ。紫遥が湊にキスをしたのは、そして湊に初めてを捧げたのは、いつだって湊が特別な存在だからだった。
すると、湊がすっと立ち上がり、羞恥心で思わず後ずさった紫遥の腰をぐいと自分の方に近づけた。
「……っ!」