初めてを捧げたのは、人気俳優になった初恋の人でした
「隠しちゃダメですよ。もっと見せて」

 ぐっと腰を腕で掴まれ、紫遥の身体中に電流が走る。「やめて」と言ってもとまらない湊の愛撫に、とめどない快感が紫遥の身体を襲う。今まで体験したことのないような甘い快楽が脳天まで到達し、紫遥は声にならない叫び声をあげた。

「やっ…やぁぁああ!なんか、くる……出ちゃ……」

 ガクガクと下肢が痙攣し、頭が真っ白になる。ビチャビチャと今まで以上に大きく、卑猥な音がどこからか聞こえてくる。
 快感の波が引き、強く瞑っていた目をあけると、湊が驚いた顔でこちらを見ていた。

「嘘……」

 ふとお尻の方に冷たい感覚がしたかと思うと、シーツがぐっしょり濡れていた。
 
「あ……やだ、私……」

 かあーっと顔が熱くなる。あまりの快感に漏らしてしまったのだ。
 紫遥が「ごめんなさい、あの……」とオロオロしながら、まだ快感で痺れた上半身を無理やり起こそうとすると、湊が覆い被さり、その動きを止めた。

「大丈夫ですよ。気持ちよくて、たくさん噴いちゃったんですね」

「ふいちゃったって……私……」

「先輩なのに、そんなことも知らないんですか。なら、俺が一から教えてあげないと」

 そう言うと、湊が紫遥の舌に吸い付き、丸い果実の上でツンと尖り立った蕾を指で優しく刺激した。

「んんっ……」

 またすぐにでも頂点に達しそうな快感の嵐に、紫遥はおかしくなってしまいそうだった。

「これ以上…っはぁ、無理だから……ぁあっ」

 とめどない快感から無意識に逃げる腰を手で支え、涙が浮かぶ紫遥の目をじっと見つめ、湊は甘い声で囁いた。

「もう絶対に離しませんから」
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