初めてを捧げたのは、人気俳優になった初恋の人でした
朝ごはんを食べ終わるといつの間にか時刻は七時を過ぎており、2人は急いで身支度を始めた。
駅までの道をスマホで調べながら階段を降りる。真夏が遅刻しないようにするためには、10分後に出発する電車に乗らなければならなかった。
スクールバッグにモタモタと荷物を詰めている真夏に声をかけようとしたその時、インターホンが鳴り響いた。
「え……誰?」
紫遥は思わずその場で固まり、玄関の方に視線を向けた。
誰か来ても出なくていいとは言われているものの、こんな朝方に訪ねてくる人なんてそういないだろう。
(もしかして、記者——!?)
もう一度インターホンが鳴り、紫遥がビクッと跳ねる。おそるおそるドアに近づくと、今度は訪問者がドアをノックする音が玄関に響いた。
いつの間にか準備を終えた真夏も紫遥の後ろに隠れるように、ドアの方を見つめている。
湊に電話した方がいいんだろうか。けど、電話をかけていいのは緊急事態の時のみだと言っていた。そうだ、だったらマネージャーの町田にかければいいのだ。
紫遥が震える手でスマホを取り出すと、ドアの向こうの訪問者が突然声を張り上げた。
駅までの道をスマホで調べながら階段を降りる。真夏が遅刻しないようにするためには、10分後に出発する電車に乗らなければならなかった。
スクールバッグにモタモタと荷物を詰めている真夏に声をかけようとしたその時、インターホンが鳴り響いた。
「え……誰?」
紫遥は思わずその場で固まり、玄関の方に視線を向けた。
誰か来ても出なくていいとは言われているものの、こんな朝方に訪ねてくる人なんてそういないだろう。
(もしかして、記者——!?)
もう一度インターホンが鳴り、紫遥がビクッと跳ねる。おそるおそるドアに近づくと、今度は訪問者がドアをノックする音が玄関に響いた。
いつの間にか準備を終えた真夏も紫遥の後ろに隠れるように、ドアの方を見つめている。
湊に電話した方がいいんだろうか。けど、電話をかけていいのは緊急事態の時のみだと言っていた。そうだ、だったらマネージャーの町田にかければいいのだ。
紫遥が震える手でスマホを取り出すと、ドアの向こうの訪問者が突然声を張り上げた。