近寄りがたいキミの愛にリトライします!


「八島くん、よかった……ううっ、生きていてくれてよかった……」


 八島くんの腕の中で子供みたいにわんわん泣く。そんな私を見た八島くんは、笑いながら頭をポンポンと撫でてくれた。


「鎌田、何言ってんの。俺が死ぬ夢でも見た?」

「……夢、っていうか、死んだの、八島くん、昨日の夜死んだの……」

 到底信じてもらえなさそうなことを呟く。
 八島くんは「そっかー」と、私の話を黙って聞いていた。


「八島くん、昨日車に敷かれたの。本当は……そういう運命だったの……」

「そういう運命だった?」

「信じてもらえないかもしれないけど……今やり直しの人生を送ってるの……昨日から、私と八島くん時間はやり直されてるの……本当は、『志望校どうなった?』って八島くんから聞かれて、私、南高には行かないし、もう図書室で八島くんと一緒に勉強しないって伝えたの……」


 『信じてもらえないかもしれないけど』と前おきをしながら、一ヶ月前のことを伝えてみた。すると、八島くんは目を見開いて私の顔を見た。


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