近寄りがたいキミの愛にリトライします!



「ありがとう、じゃあイチゴで……」

「はい。これ、オレンジジュースだけど飲める?」

「うん、ありがとう」

 八島くんからイチゴのケーキとオレンジジュースを受け取る。私の横に八島くんも腰かけ、八島くんのお姉さんはモンブランを持って私の前に座った。

「……で、お二人さんは学校をサボって何をしてるのかな?」

 お姉さんは強張った顔で質問しながらモンブランを食している。お姉さんの問いに「ごめんなさい」と謝罪をした。私の隣に座っている八島くんはお姉さんに「サボりって決めつけないでよ」と言い返したけれど、お姉さんの不満気な顔は変わらない。


「お姉さん、ごめんなさい。私が学校に行けなくて八島くんに迷惑をかけてしまいました」

「なんで学校行けてないの? いじめられた?」

「今日だけ……行く気がしなくて。どうしても行けなくて……ごめんなさい」

< 30 / 54 >

この作品をシェア

pagetop