近寄りがたいキミの愛にリトライします!
「なんとか頑張りたいと思っています」
お姉さんの質問に淡々と答えていると、それらを聞いていた八島くんが「ちょっと、姉ちゃん!」と声を上げた。
「『受かりそうなレベル』って失礼だろ! 俺は姉ちゃんに鎌田の勉強を見てほしくて連れてきたんじゃない! 妹の勉強を見てほしくて相談しにきたんだ!」
前のめりな姿勢でお姉さんに懸命に話す八島くん。
お姉さんは、そんな八島くんに「誰を教えてもいいけど、色々現状を知っとかなきゃいけないでしょうが!」と言い返した。
「ハッキリ言って、一緒の高校に行ってあげなさいって意味わからないし、由真ちゃんには悪いけど、そういうのを毒親っていうんだよ。毒親っていうのはね、子供の人生を支配し、子供に害悪を及ぼす親。双子に対してはどうかは分からないけれど、由真ちゃんに対して害しかないじゃん。でも、そういう親は自分が毒親って気づかないから厄介なのよ」
お姉さんは私の親を「毒親」認定しつつ、由真ちゃんは絶対妹と違う高校に行った方がいいと、私の心配をしてくれた。