近寄りがたいキミの愛にリトライします!


 真人くんは、


「……明日、受験終わったら、またこの公園に来てくれる?」

 と、私に「来てほしい」とお願いした。


「うん!! もちろん!」

「じゃあ、明日までそのマフラー借りてて。その代わり俺も……由真の、なんかほしい」


 「なんかほしい」の言葉が可愛くて、つい、頬がニヤけてしまう。


 私は自分のパーカーのポケットに入っていた使い途中の消しゴムを取り出した。


「真人くん、これなら……」

「ありがとう。俺も明日これ使う」


 真人くんと物々交換をし終えた私は、その後真人くんと別れ家に戻った。


 玄関で靴を脱いでいると、由衣ガ背後から「由真」と、私に声を掛けた。私の首のマフラーを見て、顔を歪ませる。


「そのマフラー、八島くんのじゃない?」


 やっぱり由衣にはバレていた。誤魔化せるわけもないので、

「あ、うん。ちょっと借りてて」

 と、正直に真人くんと会っていたことを話した。すると、由衣は更に顔を歪ませ息を吐いた。


「なんで? 由真より私のほうが可愛いのに」


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