続・同居人は芸能人!?
「2人とも頭を上げなさい」
さっきとは違うパパの冷静な声。
少しだけ怖くなった。
「そう言われるって少しはわかっていたんだ…。なぁ」
「えぇ。亜優と電話してる時のあの楽しそうな声。あたし達と離れて暮らしてるのに全く寂しそうな素振りも見せない。きっと直人くんのお陰なんだって気付いたわ。だから直人くんには感謝してるの。ありがとう」
「いえ…。僕は亜優さんがいるからこそ、仕事も成功してるんです。僕が亜優さんに支えてもらっているようなものなんです」
「亜優がそこまで成長していたとはな。大人になったもんだ…。あんなに小さかった亜優が…。これからも亜優をよろしくお願いします。今後の事は直人くんに任せるよ」
「それじゃあ…」
「あぁ。結婚しなさい」
「あ、ありがとうございます」
「ありがとう…パパ」
「直人くん、亜優をよろしくね」
「はい」
結婚の許しはもらえたけど、何だかパパは寂しそうに見えた。
ごめんねパパ…。
でもあたし、直人と幸せになるからね。
あと1年、素敵な奥さんになれるようにいっぱい勉強する。
ママみたいな奥さんになれるように。
あたし頑張るからね。